蜂の子と他の蜂製品や食べられる虫の違い
蜂の子は蜂の幼虫です。人間は蜂の子以外にも蜂の巣から採れる有益な食材を利用してきました。また、蜂の子以外にも食用になる昆虫は存在します。今回はそれらの食材や昆虫と、蜂の子の違いについてお伝えします。それぞれの特徴やメリットについて理解しましょう。
蜂の子とローヤルゼリーの違い
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蜂の巣から採れる健康成分の代表格がローヤルゼリーです。蜂の子とローヤルゼリーの違いは、蜂の子が蜂の幼虫、ローヤルゼリーは蜂が作り上げた、蜂のエサの一種であることです。
ローヤルゼリーのローヤルとは、英語のRoyalが語源です。「王の」「王室の」という意味があり、ローヤルゼリーは、「王様のゼリー」「王室のゼリー」という意味があります。
その名の通りローヤルゼリーは、女王蜂専用のエサとして女王蜂の幼虫に与えられます。ローヤルゼリーを食べて育つ女王蜂は、他の蜂の2倍の体調をもち寿命も4倍以上になります。
このことは、ローヤルゼリーには優れた栄養素が含まれており、様々な健康効果や体力増強効果があることを意味しています。その作用は人間にも有効です。そのため、ローヤルゼリーを摂取した人の多くが、その効果を実感しています。
ローヤルゼリーには、必須アミノ酸や三大栄養素である脂質、炭水化物、たんぱく質やビタミン類やミネラル類が含まれています。その種類は40種類以上にもなり、一度にそれらの栄養素が補給できる優れた物質です。
これらの成分の作用により、免疫力の向上や生活習慣病の予防、肝機能の向上や過度な老化の防止などに効果を発揮します。
しかし、女王蜂はひとつの巣に一匹しかいないため、ローヤルゼリーはわずかな量しか採取できません。そのためローヤルゼリーは、希少価値が高い高級な物質として扱われています。
蜂の子はローヤルゼリーに比べれば大量に採取できます。栄養価もローヤルゼリーに負けないくらい高いので、蜂の子の摂取でも大きな健康効果が期待できます。
蜂の子とプロポリスの違い
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プロポリスとは、蜂が巣を細菌やカビなどから守るために作りだす成分です。働き蜂が樹木から採取した樹脂や唾液、蜜蝋などを混ぜ合わせて作ります。プロポリスには強い抗菌作用があり、口内炎などの炎症がある際にプロポリスでうがいをすると、消炎に効果を発揮します。
プロポリスにはフラボノイドも含まれており、抗酸化作用も発揮します。そのため、余剰に発生した活性酸素の害より細胞を守る効果もあります。その他にも、アレルギー症状の軽減や糖尿病予防にもその効果が認められており、人体にも大きな貢献をする物質です。
蜂の子は蜂の幼虫、プロポリスは蜂の子を守る天然の抗生物質といえます。どちらも蜂の巣から採取され相性が良いので、蜂の子とプロポリスを同時に摂取しても良いでしょう。
蜂の子とはちみつの違い
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はちみつは、ミツバチが集める花の蜜です。花の種類により様々な味があり、甘みが強いものや酸味があるものなど色々な種類があります。蜂の子の中でミツバチの幼虫は、はちみつを食べて成長します。そのため、肉食の蜂の幼虫であるスズメバチの蜂の子よりもクセがなく、食べやすいといわれています。
はちみつはミツバチの口内に存在する酵素の働きで、より消化吸収しやすくなります。また、巣の中で蜜の水分が蒸発することで、粘り気がでて成分が凝縮されます。はちみつには健康に良い糖類である、グルコースやフルクトース、オリゴ糖が含まれています。
グルコースやフルクトースは、消化吸収が良いため、短時間で吸収されてエネルギーに変換されます。そのため、疲労回復に効果がある糖類です。オリゴ糖は腸内で善玉菌のエサとなり、善玉菌を繁殖させます。その結果、腸内環境が改善され免疫力の向上や便秘の予防や改善、肌荒れの改善などの効果が発揮されます。
また、はちみつには強い抗菌作用がある植物のポリフェノールも含まれています。そのため、抗酸化作用により余剰に発生した活性酸素を無害化し、細胞の過度な老化や劣化を防ぎます。
はちみつは美容効果も認められている食品です。はちみつを食べると、はちみつに含まれる亜鉛やナイアシンといった美肌効果を発揮する成分が摂取できます。そのため、はちみつの摂取は美肌効果も期待できますが、はちみつを直接顔などに塗る美容法も存在します。
はちみつには抗菌作用があるため、肌に塗ると病原体が原因の肌荒れを防ぐ効果があるとされています。
歴史上の世界三大美女といわれているクレオパトラも、はちみつを肌に塗る美容法を実践していたという資料が残されています。はちみつの美容効果は、長い歴史の中で多くの女性が実証済みであるといえるでしょう。
はちみつも、プロポリスやローヤルゼリーと同じく蜂の巣から採れる食品です。そのため蜂の子との相性も良いので、食べ合わせも可能です。はちみつはプロポリスやローヤルゼリーよりも安価で購入できるものが多く、継続して摂取しやすいメリットがあります。
動物性食品の蜂の子と、植物性食品のはちみつを同時に摂ることは、栄養のバランスもとれるのでおすすめです。
蜂の子と蜂のさなぎの違い
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蜂の子の瓶詰めや缶詰めの中には、蜂の成虫のような形をしたものが入っている場合があります。これは蜂のさなぎです。蜂の子は蜂の幼虫のことなので、厳密にはさなぎとは違います。しかし、どちらも栄養価が高く同じ蜂の巣から採れるので、商品によっては同じ容器で販売されているのです。
蜂は完全変態という、幼虫からさなぎ、成虫という成長過程をたどる昆虫です。さなぎになる前と後では、形状が大きく変化することが完全変態の特徴です。蜂のさなぎは、表面が薄い膜に覆われており、中では成虫の形ができあがりつつあります。
蜂は幼虫からさなぎになると、体の表面が硬くなります。そのため蜂のさなぎは、幼虫である蜂の子よりも歯ごたえがあります。
もし、購入した蜂の子にさなぎが入っていたとしても、品質上の問題はありません。むしろ、二種類の味や食感が楽しめるので、さなぎ入りの蜂の子食品を好む人もいます。さなぎが入っている場合は、蜂の子とは違う味や食感を楽しむと良いでしょう。
蜂の子とざざむしの違い
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ざざむしとは、長野県の伊那市を流れる天竜川の上流付近で採れる、水生昆虫の幼虫の総称です。ざざむしと呼ばれる虫は、ヘビトンボやカワゲラ。トビケラなどの幼虫です。これらの幼虫は水生で、河原の石の下などに住んでいます。
蜂の子は蜂の幼虫なので、採取される場所や体の構造に大きな違いがあります。一番大きな違いはその食感です。ざざむしは皮膚の一部が硬めの外骨格という構造で覆われています。そのため、調理をしても硬い食感があります。蜂の子は柔らかいので、食べやすいと感じる人が多いようです。
ざざむしを食用とする際は、佃煮として調理するほか、素揚げにしたものに塩をふって食べる方法、天ぷらなどで頂きます。蜂の子と同じく、一部の地域では昔から食べられてきたざざむしですが、蜂の子のようなサプリメントは開発されていません。
手軽に安定して栄養を補給するには、サプリメントでも摂取可能な蜂の子の方が優れているといえます。
蜂の子と蟻の幼虫の違い
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蜂の子と似た生き物に、蟻の幼虫がいます。元々蜂と蟻は近い種類の昆虫で、生態系も似ています。どちらも女王を頂点に働き蜂や働き蟻が巣を作り、卵や幼虫を育てる昆虫です。東南アジアやアフリカなどの国々では、蜂の子と同じく、蟻の幼虫も食用にします。調理方法も様々で、炊き込みご飯や卵焼きに混ぜて食べる、フライパンで炒ってそのまま食べるなどの方法があります。
蜂の子は蜂の巣から一度に大量に採取できますが、蟻の幼虫は採取が中々大変です。日本の蟻の多くは土中を掘り、そのまま土を利用して巣を作ります。そのため、土中にある広大な広さの巣に幼虫が点在しているので採取が困難です。大きさも、蜂の子に比べて蟻の幼虫は小型です。このような違いから、日本では蟻の幼虫はほとんど食用になりませんでした。
蜂の子とイナゴの違い
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イナゴは稲の葉につくので、稲作が盛んな日本ではごく普通に見られる昆虫です。イナゴは稲の葉を食い荒らす害虫として知られ、駆除の対象になる昆虫です。全国的に稲作が盛んな地域で大量に採取され、昆虫食の食材として使用されます。
主な調理方法はざざむしと同じく佃煮や素揚げです。イナゴはさなぎの時期がなく、幼虫から成虫まであまり変わらない形をしています。体表が硬めの外骨格で覆われているので、エビなどと似た食感があります。
山間部や食料が不足していた時代では、イナゴは蜂の子やざざむしと共に、貴重なたんぱく源でした。現在では通販でも販売されています。イナゴには蜂の子と同様にビタミン類やミネラル類が含まれますが、その含有量は蜂の子のそれに劣ります。
しかし、より大量に採取できることから、現在でも多くの地域で食べられています。イナゴを購入する際は、農薬に汚染されていないものを選ぶようにしましょう。そのため、無農薬農法、もしくは低農薬農法で稲作をしている田園で採取されたものを購入するようにします。
蜂の子は優れた健康食品
いかがでしたでしょうか?世界各地で蜂の子を始め、昆虫を食べる習慣は、意外と多くあります。現在でも国や地域によっては、普通の食卓で昆虫が食べられています。今回は蜂の巣から採れるほかの物質や、蜂の子とその他の昆虫との違いを見てきました。
どの昆虫やローヤルゼリーなどの物質も、長年人々に摂取され続けるだけのメリットがあります。その中でも蜂の子は、栄養バランスや価格面で優れており、継続しての摂取に適しているといえます。
最近では蜂の子の健康効果が注目され、より栄養を吸収しやすく加工したものや、サプリメントでも販売されています。様々な昆虫食の中で、高い栄養価と健康効果を誇る蜂の子を、健康維持や体力増強などを求める方におすすめします。